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執筆者の写真徳永助産師

【助産師監修】母乳トラブル 白斑とは


産後数日で胸が張ってきたのに赤ちゃんが上手く飲みだせなかったり、1回授乳量が少ない1か月未満、赤ちゃんが太陽光による体内時計のリズムを保ち始めて夜寝るようになる1~2か月、色々なことに興味を持って授乳に集中できない遊び飲みや、離乳食を沢山食べるようになったなど、赤ちゃんの成長や発達に伴って 授乳間隔や授乳量に変化がある時期は、 詰まりや白斑、しこりができやすい時期です。

母乳は出す分を作るシステムなので、変化に合わせて調整されるようになってはいますが、胸が変化に対応して母乳量が増えたり減ったり調整されるのには2~3日かかります。

では、なぜ詰まりや白斑ができるのでしょう。

母乳量が変化に合わせて調整されるまでの2~3日は、それまでの母乳量が準備れるのに出されないため、母乳が残りがちになります。 母乳は時間が経つと分離し、しかも、暖かい状態で保存されます。(牛乳は置いといても分離しないのになぜ母乳が分離?って思うかもしれませんが、牛乳は搾ってから分離しにくい加工がされてお店にならんでいるんです。)

夜寝るようになったな~なんてのん気にしていると、3日目くらい後に詰まったり痛くなったりすることがあるのは、母乳が分離してできた白斑が、数日後に先まで進んできて引っかかったという事です。(乳頭は表面だけ神経が発達しているので、先端まで運ばれて初めてママは痛みに気が付きます。)

赤ちゃんは、ママより先に粒の違和感や味の変化(分離した母乳はナトリウムが増えて少しだけ塩味になります)に気が付いて、粒を口で取ろうとして引っ張ったり、噛んだり、吸っては止めるを繰り返したり、飲むのをやめて何か言いたげに見たりしますので、飲むときの様子が変だなっと思ったら胸のしこりや白斑ができていないかチェックすると良いですよ。 母乳が分離すると、薄い母乳の中に小さなヨーグルトカスの様なものががいくつも浮いている状態になります。この粒が存在すると、授乳後に胸がチクチクする方もいます。

この小さな粒が白斑の素で、オキシトシン反射で母乳が出る時に母乳の出口まで運ばれていきます。

粒が柔らかかったり、出口が粒より広ければ、ママも赤ちゃんも知らない間に飲み取られています。又は、次々と粒が抜けて解消されていきます。

粒は大小柔らかかったり硬かったりするものが30~50個位出てくる場合もあります。(なぜそんな事が分かるかというと、ケアをするときに粒が勢いよく飛び出すので、手の平にポンポンと当たるからです。)

問題となる白斑は、粒が出口より大きめだったり、粒が硬かったり、出口が吸いダコのように固くなって出にくくなっている場合です。

粒同士がくっついて大きくなったり、詰まりによる内圧で圧縮されて硬めになったり、又は粒が小さくても出口がさらに細いと詰まりやすくなります。

出口に粒が引っかかってしまうと、乳首の表面のしわに沿って白く細長く広がったり、皮膚の下で広がって数ミリ(時には5㎜位)の丸い滲んだような白斑になったり、いくつかの白斑の詰まりが合わさっていたりします。

白斑が抜けて治ったと思っているとすぐに次の粒が詰まったり繰り返しやすいのは、治ったのにまた詰まったのではなく、タピオカのストローのように、順番に粒が登ってきているだけです。

見えている白斑は、氷山の一角というわけです。

白斑は分離なので一つということは少なく、詰まり始めると流れが悪くなるので、さらに粒ができるという悪循環に陥りますので、何か月も白斑に悩まされる方が結構いらっしゃいます。白斑は意外にしつこいものが多いので、早めに助産師のケアを受けたり、セルフケアを取り入れましょう。


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